起業家に伝えたい大切なこと

社長に訊いた!会社名の決め方の失敗例8選

起業家バンク事務局

私は仕事柄、会社の経営者とお話しする機会が多いのですが、別の会社名にすればよかったと後悔している経営者にときどき出会います。ここでは会社名の決め方に関する失敗例を8つに厳選して紹介しています。先輩たちの失敗談を聞いて、会社名を決めるときの参考にしましょう!

1.記憶に残らない社名をつけた

このブログを運営している起業家バンクのメンバーの話ですが、そのメンバーは以前、会社を経営していました。事業内容は「コンプライアンス違反に関する従業員の告発(内部通報)を一手に引き受けるサービス」です。

会社名は「内部通報の窓口」の英語表記である「Contact point for internal accusation」の頭文字をとって「CPIA~」としました。パッとイメージしづらいサービスであるのに、それを英語表記にして、さらに頭文字をとったものですから、何の会社かさっぱり分からないと大変不評だったようです
会社を設立すると社名の由来を聞かれることが多いのですが、このように複雑な過程を経て社名を付けると、第三者にとって非常に分かりづらく、覚えてもらえなくなります

実はこういったケース、会社名の決め方でありがちな失敗パターンです。自分の想いは大切にしつつ、かつ第三者に分かりやすい(伝えやすい)会社名にした方がいいかもしれませんね!

2.ドメインがとれない

ドメインと聞いて、パッとイメージできない方は注意が必要です。インターネットに詳しくない人ほど過小評価する傾向にありますが、ドメインを取得できるかどうかは会社にとって非常に重要なことです。(web活用はどんな会社でも必要不可欠です!)

ドメインとは、インターネット上の住所にあたるもので、ホームページを公開するときや、会社専用のメールアドレスを作成するときに使います。
このサイトでいえば「kigyouka-bank.com」に当たる文字列ですね。

社名とドメインが一致していないと、どうしてもチグハグ感が出てしまってブランド化するのが難しくなります。この文字列は早い者勝ちなので、候補となる社名を考えたら、ドメインを取れるかどうか、すぐに確認しましょう!

3.会社名が長い

会社名はできる限り短い方がいいです。会社名が長いと、第三者に覚えてもらう確率は下がりますし、書類に社名を記入するときも面倒です。また先ほど紹介したドメインも長くなるので色々と不都合なことが多くなります。

4.有名な商品と同じ名前だった

有名な商品と同じ名前だと何がダメなんでしょう。有名な商品と名前がかぶるとホームページで上位表示されなくなります。ホームページが上位表示されないと会社にとって非常に不利になります。
例えば「株式会社プルコギ」という社名だと、プルコギで検索したとき、プルコギのレシピや、大手メーカーの商品(プルコギのタレなど)が上位にヒットすることになると思います。

もちろん有名な商品だけに限りません。ネームバリューのある会社、広く知れ渡っているサービスや単語(名詞)でも同じですね。候補となる社名を思いついたら、まずインターネットで検索しましょう。知名度の高い単語とかぶっていないか要確認です!

5.近くにある会社と名前が似ていた

以前は法律の規制があったのですが、現在は同じ社名の会社が近くにあっても基本的に会社を設立することができます。たとえ隣の住所同士でも、同じ名前で会社を設立できます。

お客様が誤認する可能性もありますし、郵便物が交錯する可能性もあります。しかし一番の問題は「気まずいこと」です。何か悪いことをたくらんでるんじゃないかと警戒されるだけでも精神的な負担が大きくなります。本店の所在地が決まったら、その近くにある会社の名前を必ずチェックしましょう!

6.後株にすれば良かった

前株」「後株」という言葉をご存知でしょうか?

株式会社や合同会社を設立するときは、名前の前か後に「株式会社」「合同会社」と付けないといけません。たとえばABCという名前の株式会社を設立するときは、株式会社ABCか、ABC株式会社かどちらかを選択することになります。

実際に事業が始まると、取引先との間で金銭の受け渡しが生じます。ほとんどが銀行を経由した振り込みになるはずです。振り込みがあると、相手先の社名が通帳にカタカナで印字されます。
株式会社は「カ)」と印字する銀行も多いですが、中には「カブシキガイシャ」と印字する銀行もあります。株式会社ABCだったら「カブシキガイシャ エービーシー」といった具合です。
でも、通帳には10文字強の文字列しか印字できないんです。社名の前に株式会社、合同会社と付けていると、取引先の通帳には「カブシキガイシャ」「ゴウドウガイシャ」+1~2文字しか印字されなくなり、どの会社からの振り込みなのか分かりづらくなります

このブログを運営している起業家バンクのメンバーに合同会社の経営者がいますが、その合同会社から振り込みがあると、通帳には「ゴウドウガイシャ 」しか記載されません。「゛(濁点)」が1文字換算で、合同会社と名前の間に「スペース(空白)」があるから、社名まで印字されないんですね。特にこだわりがなければ、取引先に負担をかけないように「後株」にした方がいいかもしれませんね。

7.子供の名前を付けた

子どもの名前を社名にするなんて、なんて家族想いの社長だろうと思いますよね。社名を見るたびに「頑張るぞ!」という気持ちになるので良いアイデアだと思いましたが、実際は失敗したという思いの方が強いようです。何故でしょうか?

その方は、「マサヒコ」「カツジ」という名前(仮名)のお子様が2人いて、その名前を合体させて「マサツジ」という社名を付けました。ここまでは良かったのですが、しばらくして社長に第3子が生まれたんですね。社長は息子の中から跡取りを決めたいと考えていたので、社名に第1子と第2子の名前しかないのはマズイと思い、社名変更を決意されました。子どもの名前を使うときは、将来のことを考えた方がいいかもしれませんね!

8.海外で嫌われる名前だった

日本では問題がなくても、海外では敬遠される名前、悪い意味を持つ言葉などが多数存在します。輸出・輸入の仕事をする方、将来はグローバル展開をしたいと考えている方は確認しておきましょう!

まとめ

今回の失敗談には登場しませんでしたが、最後にもう一つだけ注意喚起をしておきます。それは「商標権」に関することです。すでに商標権がとられている言葉は社名として適していません。他者の商標権を侵害していないかどうか、特許庁のホームページですぐに確認ができますので、社名を決める前に調べておきましょう!

 

今回はここまで。
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