起業家に伝えたい大切なこと

会社を設立するメリット・デメリット

起業家バンク事務局

2017.07.28

会社設立のメリット・デメリット

会社を設立したときのメリット

メリット1.節税効果が高い

会社を設立する最も大きなメリットは「節税効果の高さ」です。
節税メリットの例は次のとおりです。

✓ 家族で所得を分散することができる

個人事業主でも所得分散は可能ですが色々な制約があります。

一方、会社であれば、個人事業主よりも制限が少なく自由に給与を払うことができます。

一人で所得を抱え込んで納税するより、所得を家族に分散した方が節税効果は高くなります

 

✓ 会社から給与を貰えば「給与所得控除」が活用できる

個人事業主が支払う所得税は、所得額が多くなるほど税金が高くなる「累進課税制度」です。

会社を設立すれば、会社から給与を貰う形になるので、給与所得控除を活用して節税することができます

 

✓ 経費として計上できる科目が多い(退職金や生命保険料など)

起業家本人や起業家の家族に支払う退職金を経費に計上することができます。

また一定の条件を満した場合、生命保険料の全額を経費に計上することができます。

会社は個人事業主よりも経費として認められる科目が多いため、節税効果がより高くなります。

 

✓ 欠損金を9年にわたり繰り越すことができる

決算で赤字になった場合、その赤字額を次の決算に繰り越すことができます。赤字を繰り越し、次の決算の利益と相殺することで節税につながります。
個人事業の場合は3年間しか繰り越すことができませんが、会社の場合だと9年にわたり赤字を繰り越すことができます

 

✓ 決算月を自由に決めることができる

個人事業主の事業年度は1月~12月です。
たとえば飲食業や小売業といった業種は11月、12月がもっとも利益が出やすい時期ですが、年末に予想以上の利益が出た場合、節税対策をする間もなく締め日(12月31日)が到来するため、確定申告では多額の税金が生じます。

その点、会社は決算月を自由に決めることができるので、このような問題は生じにくいといえます。

上記の例でいうと、決算月を9月にしてしまえば、11月、12月で大きな利益が生じたとしても、残りの1月~9月で適切な節税対策をすることができます。

 

メリット2.対外的な信用が高い

一般的に、個人事業よりも会社の方が信用度が高いと言われています。BtoBのビジネスでも、BtoCのビジネスでも会社の方が安心感をもたれるようです。

また対外的な信用性に加えて、会社には社会保険の加入が義務付けられていることから、個人事業主に比べて優秀な社員を集めやすいと言われています。

事業をブランディングしていく方針ならば、会社の方が有利といえるでしょう。

 

メリット3.資金調達の可能性が広がる

株式会社であれば、投資家からの出資という選択肢が広がります。
また金融機関の融資においても、融資額が高額になるほど会社の方が有利といえます。クラウドファンディングにおいても対外的に信用のある会社の方が資金は集まりやすいかもしれません。

いずれにせよ、
資金調達に関しては会社の方が有利という認識で間違いありません。

 

会社を設立したときのデメリット

デメリット1.社会保険の加入義務がある

会社は「社会保険の加入」が義務付けられています。
社会保険料(健康保険料や厚生年金保険料)は労使で折半するので、従業員が多いほど、会社が負担する社会保険料は大きくなります。

さらに社会保険料率は従業員給料の15%~16%ほどですが、少子高齢社会の影響もあり保険料率は年々増加しています。会社の経営者にとって社会保険料の負担は決して軽いものではありません

 

起業家が知っておきたい社会保険のポイント

デメリット2.事務負担が大きい

会社になると会計書類や社会保険の手続きといった事務負担が大きくなります。

内容も複雑で難解なので自力でやりくりするのは難しく、現実的には税理士や社会保険労務士といった専門家に依頼するケースが多いようです。

 

デメリット3.赤字でも税金の支払いが必要になる(少なくても年間7万円)

赤字となった場合、個人事業であれば税金は発生しませんが、会社であれば法人住民税の支払いが必要になります。
法人住民税は資本金等の額などによって決まりますが、最も少額であっても年間7万円の支払いが必要です。

 

まとめ

デメリットをまとめると、
結局「ランニングコストが高い」という一点に集約できます。

会社設立の最大の利点は「節税効果」です。

したがってランニングコストを上回る利益が見込めるのであれば、
節税効果が有効に働き、メリットの方が大きいことになります。ご自身のビジネスプランを検討し、より適した方を選びましょう。

今回はここまで。
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